「グリット」は聞き覚えのない言葉ですが、要するにあらゆる成功を収めるために、最も必要とされる「やり抜く力」のことです。
そんな「グリット」の研究で、ノーベル賞に匹敵するマッカーサー賞(天才賞)を受賞した人物が著者の、「やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」をオーディオブックで聴いてみたので、要約型の感想を書いていきます。
どうもこんにちは!
才能に飢えている、オーディオブックマニアのタケシ!(@takeshi_audio)です。
僕自身は成功を収めるためには才能>努力だと思っている人間なので、読む前はあまりいい印象を持ってはいませんでした。
読み終えた後では、僕が思っている才能と著者が言う才能に違いがあると感じた一方で、確かに「やり抜く力」は最も重要視されるべきと思いました。
「誰でも成功できるわけがない」と思っている人でも、納得できる部分が多々あるので、ぜひ一読をおすすめしたい1冊です。
「オーディオブックのおすすめビジネス書10選【名著から話題作】」でも紹介させていただいています。
【要約】『やり抜く力 GRIT(グリット)』を聴いた感想
『やり抜く力 GRIT(グリット)』では、タイトルにもなっている GRIT(グリット)とは何か?という話から、GRIT(グリット)を高める方法について紹介されています。
本書では著者が調べた「やり抜く力」に関する豊富な実例とインタビューを通して、「やり抜く力」に関して解説されています。
「成功=才能」という固定概念がある人が考え方を変える切っ掛けになるような本です。
人にとっては机上の空論だと反発してしまうと思うので、読む人を選ぶかなという印象。
「自分を変えたい」とか、何か思うところがある人が読むといいでしょう。
僕自身、読んでいて引っかかる部分がありましたが、かなり参考になる本でしたので、要約型の感想を書いていきます!
成功に必要なのは「やり抜く力 GRIT(グリット)」
成功に必要な要因は才能を始め、iQや遺伝子など多岐にわたるが、本書では1番必要なのが、やり抜く力、つまりGRITだと主張している。
やり抜く力とは、持続的に努力を続けられるということを指しているが、多くの人は天才に対する信仰が強く、言葉では努力が大切だというが、根底の部分で才能が全てだと思っている人が多い。
というのも、成功者を天才として崇めれば、「自分が成功できないのは才能がないせいだから仕方ない」と言い訳に使えて楽だから。
ですが、成功に必要な要因として才能よりも努力の方が比率が大きいそうです。
- 努力×才能=スキル
- スキル=努力=達成
努力は成功するための要素として2度関わる様で、圧倒的な才能で簡単にスキルを習得できても、その後も努力が続かなければ、成果を達成させて成功に近づくことはできません。
才能とスキルは別物であり、努力を持続させるための「やり抜く力」が成功のためには重要なのです。
また、誤解しがちですが、本書では努力さえすれば全てが叶うと言っているわけではありません。
身体的特徴など努力ではどうしようもない才能はありますが、成功する過程で1番多く関わってくる要素が、努力を継続する「やり抜く力」ということです。
圧倒的才能があれば、努力しなくても成功を収められると妄想しがちですが、努力せず成功している人なんでいないんですよね。
「やり抜く力」の大切さは十分わかりますが、「絶対的な才能を持っている人にはやっぱり勝てないでしょ…」ていうのが正直な感想ですね。
そういうことを言っている本ではないと分かってはいるのですが。
「やり抜く力」を内側から伸ばす
PART1では「やり抜く力」が「どれだけ重要か?」を解説してきましたが、PART2からはどうやったら伸ばせるか?が紹介されています。
興味があり没頭できることを見つける
「やり抜く力」を伸ばす基本的なこととして、興味があり没頭できるものを見つけることが大切です。
天職や好きなことで生きていく、など色んな言い方ができますが、そう言った情熱を注げることに出会う必要があります。
これは簡単にできることではなく、突然ある日やりたいことに目覚めるなんてことはありません。
いろんな挑戦や経験を通して、本当に自分がやりたいことを見つけていくので、数年〜数十年かかることもあります。
1つ分かっている事は好きでもないことを、続ける事はできないし、努力もできないという事です。
まずは好きなことや興味があることを色々やってみることが、「やり抜く力」を伸ばすための第一歩となります。
意図的な練習を続けていく
興味があるものや好きなことを見つけたら、大きな目標を持って、意図的な練習を続けていくことが大切です。
1万時間の法則という、ある分野で一流のスキルを身につけるに1万時間を必要とする、という有名な法則があります。
ですが、好きなことをダラダラ続けているだけでは、例え1万時間練習したところで、まともなスキルは身につかないし、成功することもありません。
常に自分の弱点を克服し続けたりして、辛い練習を続ける必要があります。
この時に大切なのが目標設定であり、最終的な大きな目標を立てて、その達成に必要な小さな目標を日々クリアしていきます。
何か上手くいかなかったとしても、才能がないなど悲観的にならずに、努力の方法が間違っていたと認識しましょう。
重要度の高い大きな目標を変えるのは好ましくはありませんが、手段に近い小さな目標は臨機応変に変えて構いません。
何もかも上手くいくことはないので、色々と試行錯誤しながら意図的な練習を積み重ねるのが、「やる抜く力」というわけです。
一生懸命に必死に頑張るだけでは、「やり抜く力」とは言わないみたいです。
常に向上心を持って、自分の弱点など見つけながら行動を続けるのが、「やり抜く力」。
確かにこれができれば、みんな成功しそうだけど、結構厳しいこと言っていますよね。
「やり抜く力」を外側から伸ばす
本書では「やり抜く力」を外側からの伸ばす、ことについても触れられていますが、ほとんどが教育について。
自分が「やり抜く力」を身につけたいのであれば、PART2までを読めば良いという印象です。
「優しい育て方」と「厳しい育て方」どちらが良いの?という話がありますが、暖かくも厳しい育て方が良いという結論です。
厳しくも支援を惜しまない親であり、子は親を真似るので、「やり抜く力」を発揮している姿を見せてあげることが大切みたいですね。
あと読者が参考にできる点としては、「やり抜く力」の強い集団に所属すると、自分の「やり抜く力」が高まるそうです。
『「偉大な選手」になるには「偉大なチーム」に入るしかない』という風に、人は集団に強く影響されるので、集団の常識が自分の常識になり、自然と「やり抜く力」が身につきます。
同じように言葉にも人は影響されるので、自分の意識を高めるようなフレーズや名言を暗唱できるようになると、考え方が自然と自分のものになります。
子育て以外にも教育などにも応用が効くみたいです。
『「偉大な選手」になるには「偉大なチーム」に入るしかない』ということは、『ダメなチームにいるとダメになる』ということなので、自分の置かれている環境を見つめ直した方がいいかもです。
「やり抜く力 GRIT(グリット)」をオーディオブックで聴くポイント
「やり抜く力 GRIT(グリット)」は12時間もある長いオーディオブックであり、その多くが実例やインタビューの紹介です。
そのためオーディオブックで聞き流していても割と頭に入ってきます。
聞きにくさをあげるとするならば、まとめ的部分がないことです。
章ごとにまとまりはありますが、内容的に重複している部分や少し本筋から外れた話が挟まれるので、オーディオブックだと内容を掴みにくいかもです。
僕が読んでいる感じでは、各章のはじめの方にその章で言いたいことがまとめられていて、後半にいくにつれて補足や応用が出てくるイメージです。
オーディオブックで聞き流すにしても、各章のはじめの部分は意識的に聴いておいた方がいいでしょう。
反対に章のはじめを聞いて、あんまりしっくり来なければ、その章は飛ばしてもいいかもしれません。
10章と11章は子育てメインなので、本書を読んで「やり抜く力」を身に付けたい人にとっては、あまり必要のない内容だったりします。
オーディオブック版「反応しない練習」の詳細
著者 | アンジェラ・ダックワース,神崎朗子/訳 |
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価格 | audiobook.jp:1,760円 Audible:2,450円 |
再生時間 | audiobook.jp:12時間6分 Audible:11時間33分 |
ナレーター | audiobook.jp:北林きく子 Audible:引田 有美 |
出版社 | audiobook.jp:ダイヤモンド社 Audible:Audible Studios |
オーディオブック版の「やり抜く力 GRIT(グリット)」はaudiobook.jpとAmazon Audibleの両方で配信されています。
内容的にはどちらも同じですが、制作が違うので再生時間やナレーターに違いがあります。
どちらのサイトもサンプルを配信しているので、好みの声で選ぶのもいいでしょう。
また、どちらのサイトで購入しても同じように、図解など付属資料がついてくるので安心してください。
おすすめとしては、価格の安いaudiobook.jp版です。
Audible版は少し高めですが、毎月1,500円で1冊もらえるので、コインの交換対象としては、お得なオーディオブックです。
紙本・電子書籍版
「やり抜く力 GRIT(グリット)」の紙本・電子書籍版です。
まとめ・感想
「やり抜く力 GRIT(グリット)」は豊富な実例やインタビューをもとに作られている本なので、その辺に転がっている自己啓発本よりも信頼できる内容です。
それに著者が「グリット」でマッカーサー賞(天才賞)を受賞しています。
自身が天才ではないと自覚しながらも、「やり抜く力」の研究で、天才賞を受賞しているというのが、著者自ら本書の内容を体現しているようです。
何度も読み込んでみたいと思えた久しぶりの良書でした。
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