オーディオブック版『投資家が「お金」よりも大切にしていること』がaudiobook.jpオーディオブック聴き放題に期間限定で追加されていたので、聴いてみたので感想を書いていきます。
どうもこんにちは!
無難な投資しかしたくない、オーディオブックマニアのタケシ!(@takeshi_audio)です。
日本人だと稼いだ金はとりあえず銀行に預金しておくのが当たり前だと思うのですが、これからは積極的に投資していくのが、個人としても国としても大切になってくると思います。
本書では投資は何もお金だけではない、ということが語られているように、お金と投資の考え方についてのマインドを学び取っていきます。
日本人はお金について学ぶ機会が少ないので、こういう本は読み物としても面白いのでおすすめです。
それでは参ります!
オーディオブック版『投資家が「お金」よりも大切にしていること』を聴いた感想
本書はファンドマネージャーで資産運用のプロである著者が、10代・20代に向けてお金の考え方を見直してもらうことを目的として書かれています。
内容としては、お金とは何か?お金より大切なものは?という問い掛けが核になっていますが、日本人の価値観や日本企業の問題点なんかも指摘しています。
人生が終わるまでお金は必ず利用していくので、どんな風にお金を使っていくか?読んでいくと方向性が定まっていきます。
あまり投資をせずにお金を溜め込みがちの日本人が、若いうちに読んでおけば考え方が広がる1冊です。
ペットボトルを買った150円の行方
本書の冒頭部分では、コンビニでペットボトルを購入した150円がどこに向かうのか?という問いが出てきます。
僕たちが日頃コンビニで当たり前のように買っているペットボトル飲料ですが、メーカーはもちろん、コンビニの店員、流通、製造、石油、デザイン、お茶農家など、ペットボトル飲料一つとっても関わっている人の数は無限に近いです。
このように普段なんとなく支払っているお金について考えるだけでも、お金が経済を回してる姿が見えてきます。
お金は本当に身近にあるものなのに、深く考えずになんとなく使っていて、お金についてよく知らない人も多いです。
お金についてよく知るためには、普段からなんとなく使うのを辞めるのが第一歩のようです。
お金というの結局のところ概念で、お金について考えるのは人生を考えるのと同義とも言える深いテーマのようです。
日本人は「お金=悪」と考えがちで、守銭奴である
日本人は海外に比べて「お金=悪」という考えを持っているのは良く聞き話ですが、お金が嫌いなわけではないようです。
海外では個人でもお金のありかは、投資や預金でばらけているようなのですが、日本人は圧倒的に預金と現金が多く、貯蓄型の金融保険も合わせるとたくさんお金を溜め込んでいます。
お金を溜め込むということは、「お金=悪」と思いながらもお金が大好きなんですね。
しかも恥ずかしいことに先進国で最も寄付金額が少ない国というデータもあります。
アメリカの年間寄付金額は一人13万円ですが、日本は一人2,500円です。
他人の為に自分のお金を使いたくない文化というか気質があります。
こういった考え方は経済でも見られるようで、消費者が安い金額で高いサービスを要求したり、会社が消費者よりも自分達の事しか考えなかったりします。
こういった要因でブラック企業が生まれたり、日本人が会社嫌いになったりする、悪い循環につながっています。
こう見ると日本人のお金に対する価値観は独特ですよね。
日本人に根付く「清貧の思想」とやらもあるのですが、著者はバチバチに否定しています。
経済は互恵関係であるべき
経済は貧富の格差を助長するというイメージですが、本来の経済は互恵関係だそうです。
互恵関係とは、「みんなの幸せ=自分の幸せ」という考え方。
日本人は自分のお金を何よりも大切にしているように、互恵関係の経済を築くのはなかなか難しそうです。
著者曰く、提供者に対して感謝を忘れない良い消費者が増えれば、互恵関係を築くこともできるそう。
お金の使い方として、なんとなく使うのではなく、自分が応援したいものに使う。
なんとなくお金を使った結果、今の日本はどこにいっても安くて美味い同じファーストフード店があります。
最終的には精神論・理想論…
最終的に著者は、若者はネガティブな情報にさらされてきたので、
- 経済の互恵関係
- 応援したいものにお金を使う
- 人生をかけて社会に投資する
など本書の主張を受け止めて行動していくのは難しいと共感してくれる一方で、精神論・理想論でごり押ししている感があります。
日本の失われた20年を肯定的に見たり、日本の経済の未来を楽観視しています。
しまいには、自分がネガティブになっているから将来も明るく見えないんだ、みたいな精神論で本書を締めくくりました…。
序盤から中盤辺りまでは、お金や日本人の考え方を見直すきっかになる良い内容だったのですが、終盤からは急に説得力に欠ける印象を受けてちょっと残念でした。
全体的に見れば得るものが多い内容でしたが…。
オーディオブックで聴くポイント
『投資家が「お金」よりも大切にしていること』をオーディオブックで聴いて思ったポイントは下記の2つです。
- 冒頭のペットボトル関係の読み上げがお経
- 経済・金融の本だけどビジネス書感覚でOK
- 資料を見なくても問題なく聴ける
冒頭でペットボトルを買った時に関わりのある仕事などの名前を読み上げていくのですが、数分間お経のように職業が読み上げられました。
その後にまとめもあるので、長いし飛ばしたほうがいいです。
お金について語られている本ですが、特に難しい専門用語は出てきません。
経済や金融について勉強をするほんというよりは、若者にお金や投資に興味を持ってもらう位置付けの本です。
なのでビジネス書感覚ですんなり聴けます。
付属資料もついているのですが、大切な部分はちゃんと読み上げてくれるので、逐一資料をチェックしなくても問題はありません。
オーディオブック版『投資家が「お金」よりも大切にしていること』の詳細
著者 | 藤野英人 |
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価格 | 1,320円 |
再生時間 | 4時間39分 |
ナレーター | 市村徹 |
出版社 | 星海社 |
オーディオブック版の『投資家が「お金」よりも大切にしていること 』はaudiobook.jpにて取り扱っています。
添付資料として6枚の図・表がついてきます。
4時間39分は平均的なビジネス書の再生時間で、とても聴きやすいです。
audiobook.jpでは著者の講演音源「藤野英人 【講演CD:日本人が知らない「投資」の本当の意味】」も販売されています。
紙本・電子書籍版
「投資家が「お金」よりも大切にしていること」の紙本・電子書籍版です。
まとめ・感想 日本人とか日本企業について勉強になった
お金の考え方についての本ですが、日本人の気質とか日本企業についてよく分析していて、個人的にはそちらの方が勉強になりました。
「お金=悪」という考えを持ちながらも、お金大好きな日本人の矛盾しているような所は、これから正していきたいです。
僕自身の意識は割と、寄付とか他者に対して正当なお金を使うことに抵抗はないのですが、こればっかりは社会全体が変わらないと意味がない気もします。
著者の主張通りに生活していくと正直者が損をする状態で、お金持ちじゃない限り上手く生きていけそうにない…。
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